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年を重ねていくたびに、飾り気のない簡素なものを求める度合いが高まってきている。
それは身の回りにあるモノのデザインにも当てはまるのだが、生活そのものをさらにシンプルにしていきたいと思うのだ。
我が家にはテレビや電子レンジなどはない。クーラーもなく、暖房器具は石油ストーブがひとつだけ。
モノがないことだけを言えばシンプルな生活かもしれないが、それは特に必要を感じていないからないのであって、モノがあるなしは、ぼくが求める簡素な生活とはあまり関係がないと思っている。

西表島にいる知人との会話で、知人が師匠として慕う女性シーカヤッカーの生き方に共感を覚えた。
ガイドを生業とする彼女は、常に「海」を意識しながら生活をし、物事を考える根っこには必ず「海」があるという。

生活の中心に「海」を置く生活=シンプルな生活とは言い切れないけれど、生きるという行為のすべてがあるひとつのことにつながっているライフスタイルには学ぶことが多かった。

さて、自分には何があるだろう。

本来の言葉の意味から遠く離れ、ひとつの商品として消費されている「スローライフ」や「ロハス」といわれる品々。
世の中の流行や雰囲気に流されることなく、簡素に豊かに生きていけたらと思う。


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