top.gif

050606.jpg

北海道滞在中、「疾走・下(重松清著・角川文庫刊)」を読んだ。
途中、幾度もしおりを挟み直しながら、飛行機やホテルのなかで、ゆっくりと読み進めた。

続きに希望を感じられず、途中で読むのを辞めようかとも思った。

すべての問いの答えは、最後に書かれている?
やっぱりそうだよな、最後まで読まなきゃ、最後まで最後まで。

そう思い、何度深呼吸をしたことだろう。

ラスト、涙が溢れてきて仕方なかった。
主人公への同情なのか、物語に乗せられたのか、何に対しての涙だったのか、いまではわからない。

大人になればわからないことがなくなると、子どもだったぼくは無邪気に思っていた。
無邪気だった子どものぼくは大人になり、それが誤りだと気付く。
大人の世界は、わからないことばかりなんだと。


<< June 06,2005  >>